▲ビームサーベルをムチのように揮い、グフを両断するガンダム。おそらく、ビーム・サーベルを振り下ろす有名なアクションポー
ズの設定画から生まれた解釈であろう。なお、1979年度に刊行された絵本でグフが登場したものは、本書と「よいこのTVコミックス」(栄光社)のみで
あった。この2冊以外は放送開始とほとんど同じ時期に発売されていた可能性が高い。
物語はかなり子供向けにアレンジはされていますが、基本的な部分は映像作品とそんなに外れてはいないようです。グフを率いる赤いザクとか、むしろ映像作品でも見てみたかった場面ではないでしょうか。
しかしながら、この本の一番の注目点は巻末の記事ページにあります。題して、「これがガンダムのすべてだ!」です。まずは論より証拠、原文ママでまるごと紹介しちゃいましょう。
ちきゅうをまもり、ザクやグフとたたかうせいぎのせんし。
これがさいきょうロボット、ガンダムのすべてだ!
●しんちょう 18メートル
●たいじゅう 60トン
●スピード うちゅうをマッハ3のスピードでとぶ。
●そうじゅうしゃ じゅうぶんくんれんをつんだアムロがのる。
●ビーム・ライフル あついてつのいたにもあなをあけてしまう。
●ガンダム・ハンマー くさりつきのてつのたまで、てきをなぐりたおす
●ビッグ・ガン 10センチのあつさのこうてつもうちやぶる
●ハイパー・バズーカほう 10キロさきのせんしゃでもはかいしてしまう。
●ガンダム・シールド てきからみをまもるてつよりかたいたて
●ビーム・サーベル ガンダムの一ばんのぶき。ねつこうせんのかたなで、どんなかたいものもきりさく。
……「マッハ3でとぶ」「てつよりかたいたて」とか、ツッコミ始めるとキリがありませんが、本編未登場武器でありながら、当時のイラストには良く書かれていたビッグ・ガンの設定とか、なかなか知り得ない情報が書かれているのも事実なのです。
これらビッグ・ガンや形状の異なるガンダム・ハンマー(設定書によると「熱線ヒート・ハンマー」と呼ばれています)、スコープの付いたハイパー・バズーカ
の出自は作品タイトルが『ガンボーイ』と呼ばれていた頃に描かれた、玩具プレゼンテーション用画稿でした。おそらく、各種武器の決定稿が出来上がるタイミ
ングが若干遅れたため、企画用の画稿がメディアに露出してしまったと推測できます。そういった当時の制作状況を類推できるという意味でも、このページは貴
重な資料と言えるでしょう。