▲左から、MAX渡辺さん、太田垣康男さん、川口克己さん
「THE GUNDAM BASE TOKYO」(ガンダムベース東京)にて実施されていた「機動戦士ガンダム サンダーボルト 連載10周年記念展」のクロージングイベントが、10月29日(土)に開催された。
本イベントは、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の漫画連載10周年を記念したもので、著者である太田垣康男さん、ホビーメーカー・Max Factory代表のMAX渡辺さん、BANDAI SPIRITSの川口克己さんの3人によるトークが繰り広げられた。
ガンプラとの出会いや思い出、「MSV」(モビルスーツバリエーション)についての思い、「サンダーボルト」について、という3つのテーマでトークが繰り広げられたので、その模様をレポートしていこう。
本イベントは、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の漫画連載10周年を記念したもので、著者である太田垣康男さん、ホビーメーカー・Max Factory代表のMAX渡辺さん、BANDAI SPIRITSの川口克己さんの3人によるトークが繰り広げられた。
ガンプラとの出会いや思い出、「MSV」(モビルスーツバリエーション)についての思い、「サンダーボルト」について、という3つのテーマでトークが繰り広げられたので、その模様をレポートしていこう。
第1のテーマ「ガンプラとの出会いや思い出」
MAX渡辺さんは、ガンプラ「1/144 機動戦士ガンダムベストメカコレクション」(1980年)の発売当時、玩具屋でバイトしていたという。ガンダムのプラモデルは絶対に売れると確信があり、数多く入荷してみたところ、「仕入れたガンプラが一瞬のうちに売り切れたことが一番の思い出です」と話す。
太田垣さんは、店頭に並べられる前に仕入れのトラックから手渡しで受け取ったことがあるとし、「選ぶことができなかったのですが、渡されたのはエルメスでした」と、ガンプラとの出会いを振り返った。
川口さんは、フルスクラッチで「1/100 ザク」を制作したことが始まりだと語り、それを受けたMAX渡辺さんは「プラスチック板でこんなものを作る人が世の中にいるんだと衝撃を受けました」と笑顔を見せた。
太田垣さんは、店頭に並べられる前に仕入れのトラックから手渡しで受け取ったことがあるとし、「選ぶことができなかったのですが、渡されたのはエルメスでした」と、ガンプラとの出会いを振り返った。
川口さんは、フルスクラッチで「1/100 ザク」を制作したことが始まりだと語り、それを受けたMAX渡辺さんは「プラスチック板でこんなものを作る人が世の中にいるんだと衝撃を受けました」と笑顔を見せた。
第2のテーマ「MSV」
川口さんより、「MSV」は講談社の雑誌で幼児向けにスタートしたもので、当時はモビルスーツを深堀りしてデザインを起こしていたが、バリエーションタイプとして画稿を新たに起こすことになったと経緯を説明。スタートした後は、大河原邦男さんがさまざまな人からの意見を反映した画稿を描き起こしていき、川口さんがそれをもとにした作例を制作していたとも明かされた。
太田垣さんは、『機動戦士ガンダム』放送当時は学生だったためリアルタイムで見ることができなかったうえに、ガンプラも手に入れることができなかったことから、「MSV」に対して憧れがあったとし、「学生時代の悔しい気持ちが原動力となって、漫画内のモビルスーツに落とし込んでいるのかもしれないです」と語る。
MAX渡辺さんも、「『MSV』が新たな遊び方を提示してくれたことが今につながっていると思います」とコメントした。
太田垣さんは、『機動戦士ガンダム』放送当時は学生だったためリアルタイムで見ることができなかったうえに、ガンプラも手に入れることができなかったことから、「MSV」に対して憧れがあったとし、「学生時代の悔しい気持ちが原動力となって、漫画内のモビルスーツに落とし込んでいるのかもしれないです」と語る。
MAX渡辺さんも、「『MSV』が新たな遊び方を提示してくれたことが今につながっていると思います」とコメントした。
第3のテーマ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」
MAX渡辺さんと太田垣さんは知人の紹介で知り合い、今に至るまでの長い付き合いが続いることから、「この10年が非常に重く、ある意味で自分の一部のような位置づけの作品だと思います。クライマックスが近づいていることに泣きそうになりますね」と話す。
川口さんは、初めて「サンダーボルト」を読んだときを思い返し、「『MSV』だなとストレートに感じました」とコメント。
続けて、ガンダムベースで飾るためにと、5年前からサイコ・ザクなどのガンプラを気持ちを入れながら制作してたことを明かしつつ、「自分なりの表現も入れながら作っていくのがすごく楽しかったです」と語る。
川口さんの制作したガンプラのサイコ・ザクを初めて見たときについて、太田垣さんは「サイコ・ザクは戦争の兵器のつもりで、泥臭い汚れや傷のイメージがありました。けれど、川口さんは美しく仕上げてくださって、自分の想像していなかった姿に驚きつつ、川口さんのイマジネーションを感じました」と振り返る。
それを受けて、川口さんは「外装などはありものから形に仕上げられたのだろうと思いましたが、誰かが出撃するときには、全部綺麗にリペイントしてから“じゃあ行って来いよ”とメカニックたちが見送っている、というイメージもあったんです」と制作時のエピソードを語った。
また、太田垣さんは、10年という長期で作品を続けていくためには“モチベーションの維持”が一番のテーマであるし、キャラクターへの気持ちや物語の流れと自分をどうシンクロさせるかが難しいと告白。ネーム期間や作画期間をしっかり設けることで、気持ちの切り替えをするなどの工夫をしていることも明かした。
川口さんは、初めて「サンダーボルト」を読んだときを思い返し、「『MSV』だなとストレートに感じました」とコメント。
続けて、ガンダムベースで飾るためにと、5年前からサイコ・ザクなどのガンプラを気持ちを入れながら制作してたことを明かしつつ、「自分なりの表現も入れながら作っていくのがすごく楽しかったです」と語る。
川口さんの制作したガンプラのサイコ・ザクを初めて見たときについて、太田垣さんは「サイコ・ザクは戦争の兵器のつもりで、泥臭い汚れや傷のイメージがありました。けれど、川口さんは美しく仕上げてくださって、自分の想像していなかった姿に驚きつつ、川口さんのイマジネーションを感じました」と振り返る。
それを受けて、川口さんは「外装などはありものから形に仕上げられたのだろうと思いましたが、誰かが出撃するときには、全部綺麗にリペイントしてから“じゃあ行って来いよ”とメカニックたちが見送っている、というイメージもあったんです」と制作時のエピソードを語った。
また、太田垣さんは、10年という長期で作品を続けていくためには“モチベーションの維持”が一番のテーマであるし、キャラクターへの気持ちや物語の流れと自分をどうシンクロさせるかが難しいと告白。ネーム期間や作画期間をしっかり設けることで、気持ちの切り替えをするなどの工夫をしていることも明かした。
このほか、来場者からの質問に答えるコーナーも実施し、作画のアングルやモビルスーツのデザインへの探求など、さまざまなトークが繰り広げられた。
最後に、「楽しい話はあっという間ですね。太田垣さんには体を壊さず、最後まで走り切ってもらえたらと思います。漫画家として脂の乗りきっている最高の状態なので、みなさんには彼の描くさまを楽しみにしていただきたいです」(MAX渡辺)、「今回楽しかったこの気持ちを、プラモ作りのモチベーションにできたらと思います。太田垣さんに作ったプラモを見てもらいたい、と改めて感じましたので、これからもまだまだ作っていきたいです。どうぞよろしくお願いいたします」(川口)、「『サンダーボルト』は今ちょうどクライマックスのバトルシーンに突入しました。このテンションで最後まで走り切れるように、ますます頑張っていきたいです。自分の納得できる形で『サンダーボルト』を完結させたい、自慢できる作品にしたいと思いますので、最後まで見届けてください」(太田垣)とメッセージがあり、本イベントは幕を下ろした。
最後に、「楽しい話はあっという間ですね。太田垣さんには体を壊さず、最後まで走り切ってもらえたらと思います。漫画家として脂の乗りきっている最高の状態なので、みなさんには彼の描くさまを楽しみにしていただきたいです」(MAX渡辺)、「今回楽しかったこの気持ちを、プラモ作りのモチベーションにできたらと思います。太田垣さんに作ったプラモを見てもらいたい、と改めて感じましたので、これからもまだまだ作っていきたいです。どうぞよろしくお願いいたします」(川口)、「『サンダーボルト』は今ちょうどクライマックスのバトルシーンに突入しました。このテンションで最後まで走り切れるように、ますます頑張っていきたいです。自分の納得できる形で『サンダーボルト』を完結させたい、自慢できる作品にしたいと思いますので、最後まで見届けてください」(太田垣)とメッセージがあり、本イベントは幕を下ろした。
(ガンダムインフォ編集部)
「サンダーボルト 連載10周年記念展」クロージングイベント
日程:2022年10月29日(土)14:00~
会場:THE GUNDAM BASE TOKYO(東京都江東区青海1-1-10 ダイバーシティ東京 プラザ7F)
日程:2022年10月29日(土)14:00~
会場:THE GUNDAM BASE TOKYO(東京都江東区青海1-1-10 ダイバーシティ東京 プラザ7F)
単行本第20巻&画集 商品情報
・機動戦士ガンダム サンダーボルト(20)【通常版】
著者:太田垣康男/原案:矢立 肇・富野由悠季
価格:880円(税込)
ページ数/版型:216ページ/B6
ISBN:9784098614493
・機動戦士ガンダム サンダーボルト(20)【限定版】
著者:太田垣康男/原案:矢立 肇・富野由悠季
価格:2,500円(税込)
ページ数/版型:216ページ/B6
ISBN:9784099431181
特典内容:B5ポスターBOOK/サイコ・ザク“ジェットストリーム”仕様特別収納ボックス
著者:太田垣康男/原案:矢立 肇・富野由悠季
価格:880円(税込)
ページ数/版型:216ページ/B6
ISBN:9784098614493
・機動戦士ガンダム サンダーボルト(20)【限定版】
著者:太田垣康男/原案:矢立 肇・富野由悠季
価格:2,500円(税込)
ページ数/版型:216ページ/B6
ISBN:9784099431181
特典内容:B5ポスターBOOK/サイコ・ザク“ジェットストリーム”仕様特別収納ボックス
・画集「機動戦士ガンダム サンダーボルト 太田垣康男 ARTWORKS」
価格:4,800円(税込)
ページ数/版型:フルカラー240ページ/B5判ハードカバー仕様
ISBN:9784091990778
特典内容:<描きおろし>超美麗B2判ポスター2枚/連載開始時からのカラーイラスト完全収録/<語りおろし>太田垣康男氏ロングインタビュー
価格:4,800円(税込)
ページ数/版型:フルカラー240ページ/B5判ハードカバー仕様
ISBN:9784091990778
特典内容:<描きおろし>超美麗B2判ポスター2枚/連載開始時からのカラーイラスト完全収録/<語りおろし>太田垣康男氏ロングインタビュー
※発売日は地域によって異なる場合があります。
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