サンライズが運営する、公式のガンダム情報ポータルサイト。作品・商品・出版・イベントなど、ガンダムに関する情報を完全網羅。

ミュージッククリップ「FIND THE WAY」絶賛発売中!



TOPICS - 最新最速!!ガンダム情報を配信!

RSS
グッズグッズ
重田 智と行くBHC(バンダイホビーセンター)訪問記
2008年10月17日(金)



 これまでの記事で紹介してきた通り、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』関連のMGシリーズの開発には、アニメ本編のメカ作画監督・重田智が大きく関わってきた。今回はそんな重田氏が、ガンプラが作られる現場に初めて足を踏み入れる。作画上の「二次元のウソ」という難題(?)をバンダイに投げかける重田氏は果たして開発の現場から温かく迎え入れられるのだろうか?






 2006年3月1日にオープンした、静岡県静岡市に居を構えるバンダイの生産拠点。ガンプラを始めとする数々のプラモデル商品を25年に渡って世に送り出し続けてきた「バンダイ静岡ワークス」の後継施設であり、最新鋭の設備によってプラモデルの開発・生産が行われている。ソーラーパネルを利用した自家発電や、水のリサイクルシステムなど、地球環境との共生に本格的に取り組んだ未来志向型施設であり、これは次の世紀にもプラモデル文化を残してゆくのだというバンダイの強い意志の表れなのだろう。





 一般に公開されたロビー・ショールームには、多くのバンダイ製品がズラリと展示されており、訪れた人の目を楽しませる。もちろん一番多いのはガンプラで、25年以上にも渡る歴史を彩った名キットたちが並ぶ様は壮観! 1/35スケールのガンダム&シャア専用ザクIIや、カトキハジメ氏がカラーリングデザインを担当した2006年度のSUPER GTマシンの実車など華やかな大型展示物に重田氏も興奮。「アーカイブス展示」では木製の原型や、原寸大のパッケージアートなど、プラモデルの歴史を物語る貴重な品々が展示されていた。



 ホワイトベースの内部を思わせるような扉。トイメーカーらしい遊び心が楽しい。ここから先は一般の人では入れない開発エリアなのだ。
▲扉が開かれるとそこには……





 企画、設計、デザインなど、開発に関わる業務全般を取り扱う広大なフロア。机の上には関連商品が所狭しと置かれているが、中には趣味のものと思わしきアイテムもチラホラと……。



●CAD設計
データ上で立体物の3Dデータを製作するCAD(Computer Aided Design:キャド)というシステムを用いて設計は行われる。「設計に関しては素人の私が口を出した結果、現場に負担をかけているのでは……」と恐る恐る聞く重田氏に、「どうしても現場では自分たちのできる範囲だけで思考してしまうので、重田さんからの提案はありがたいんですよ。それに対応しようとすることで、今までにないアイデアや機構が生まれるんです」という力強い返事を設計担当氏からもらい、重田氏も一安心!


▲CADでは、外観の形状はもちろん、内部スペースのクリアランスや関節の可動範囲などもデータ上で検討することができる。


▲CADによる設計の説明を受ける重田氏。和やかな雰囲気なのに、やはりどこか恐縮気味なのか?

▲左はインフィニットジャスティスの開発当初の設計データ。右は重田氏の画稿の意図を取り入れて修正したもの。精悍な印象のデザインへと変更されている。



●CAM設計
 ここではCADで製作されたデータを元にCAM(Computer Aided Manufacturing:キャム)と呼ばれるシステムによってランナー上でのパーツの配置や、製造管理を行う。生産上無駄がなく、しかもユーザーにとって組み立てやすい配置となるよう、試行錯誤が繰り返されるのだ。





●光造型試作
 やはり細かいニュアンスの確認には、立体物として手にとってみることが大切。ここはそのための試作を作るブースだ。最新の光造型機「エデン」で、設計データからすぐに立体試作を作成でき、より精度の高い試作検討をスピーディに行えるのだ。よく模型誌で「ラピッド試作」と紹介されているのは、この段階のもの。








 ここまではデータ上での設計だったが、ここから実際に金型を製作する段階に入る。雑然としたオフィスから、職人と大型機械が居並ぶ作業場へとフロアも一変。ストイックで張りつめた空気が流れる昔ながらの「物作り」の現場だ。
 金型の製作工程については、バンダイホビーセンター公式サイトの特設コーナー「ガンプラのできるまで」に詳しく紹介されているので、そちらを参照して欲しい。

ガンプラのできるまで ~バンダイホビーセンターの「ものづくり」へのこだわり~
06.金型の製作



▲金型を作る複雑な工程の説明を受ける重田氏。


▲上は銅マスターを削り出すマシニングセンタ。右は銅マスターを押し付けて凹型を作るNC放電加工機。いずれもコンピュータで自動制御される。

▲最少40ミクロンまでの再現を可能とするレーザー加工機。こうして随所に最新の技術が導入されているのだ。



▲パーツ同士の勘合の微妙な“渋み”など、やはり最後はベテラン職人の手によって調整が加えられる。

▲いよいよ金型完成。これができあがったばかりのMGインフィニットジャスティスの金型だ!。






 完成した金型に溶けたプラスチック樹脂を流し込み、冷やして固めることで、私たちのよく知るプラモデルのランナーができ上がる。ここはそのための射出成型機がズラリと並ぶ生産工場スペース。10月25日の発売に向けて、MGインフィニットジャスティスが今まさに生み出されている最中なのだ。一般の見学では内部には入れないが、見学コ-スとなっている2階の吹き抜けから工場スペースを眺めることができる。




▲ホワイトベースをイメージしたトリコロールに塗装された射出成型機。工場は高度にオートメーション化が進んでおり、ほとんど人影はない。

▲ウインウインと工場内を動き回る自動搬送機。素材や商品の搬入・搬出を全自動で行うのだ。緑と赤の2タイプが存在し、赤いタイプにはもちろんツノがついている!






 こうしてでき上ったランナーは説明書などと共に梱包・箱詰めされて商品は完成。ユーザーが待つ全国の模型店へと出荷されてゆく。これまでMSに作画という 形で命を吹き込んできた重田氏だが、今回はそのMSがたくさんの人の手を経て、プラモデルという新たな命を授けられる様を見学し、また感慨を新たにしたと いう。その感慨が次なるMG企画への参加に活かされることがあるのか? それは今後の商品展開を楽しみに待ちたい。



※一般の方の見学の申し込みはバンダイホビーセンター公式サイトから。
 なお、今回紹介した場所には一般の見学コースには含まれない場所もありますので予めご了承ください。



協力:バンダイ ホビー事業部


ガンダムインフォ編集部

【関連リンク】
【関連TOPICS】
▲このページの先頭へ戻る