保志総一朗「これからも『SEED FREEDOM』の輪を広げて行きたいと思っています」「『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』フィナーレ舞台挨拶」オリジナルレポート

「『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』フィナーレ舞台挨拶」が、本日5月18日（土）、東京・丸の内ピカデリーで開催された。

舞台挨拶には、福田己津央監督、キラ役の保志総一朗さん、ラクス役の田中理恵さん、アスラン役の石田 彰さん、アルバート役の福山 潤さん、オルフェ役の下野 紘さんが登場。ガンダムシリーズ劇場公開作品の中でNo.1の興行収入を更新し続けている『SEED FREEDOM』の魅力を存分に語り尽くす、フィナーレにふさわしい内容に、会場は大盛り上がりとなった。

それでは早速、イベントの模様をレポートしていこう。

1月26日（金）にスタートした『SEED FREEDOM』の全国規模での上映もいよいよフィナーレ週となり、最後の舞台挨拶ということで、会場は満席。全国335館で生中継ライブビューイングも実施され、全国のファンが見守る中での舞台挨拶となった。
冒頭、保志さんからの「フィナーレとは言わせない！」とのコメントに、福田監督から「フィナーレって書いてあるよ（笑）」とツッコミが入り、会場は笑いに包まれながら、温かい雰囲気で舞台挨拶がスタート。
本日5月18日（土）時点で観客動員延べ280万人、興行収入47億円という大ヒットを記録していることについて、福田監督からは「ここまで応援してくれてありがとうございます。夢のような数字です」とファンへの感謝を述べた。

そんな本作の魅力はどんなところにあるのか？とMCから問われると、保志さんは「多くのキャラクターが出ている中で、人によって全然感じている魅力が違う、というのを色々なところで実感しています」と語る。また、田中さんからは「いつも行っているヘアサロンのスタッフさんに『SEED』の放送当時に生まれて、今『SEED FREEDOM』を好きだと言ってくれる方がいて。放送当時はお父さんがすごい（『SEED』を）推してくれていたようで、父から娘へ、世代を超えて愛されているんだと感動しました。代々受け継がれる魅力があるんだと感じています」とコメントがあり、世代、性別問わず愛される本作の魅力をアピールした。
また、石田さんからは「コズミック・イラという架空の世界の戦争を描いているにもかかわらず、現実世界に重ねてしまう、現実感を感じてしまうようなテーマを描いているところが、これだけ長く愛される理由なのかなと考えています。決して良いことではないかもしれないんですが、それが人間の抱えている業なのかな、と。だからこそ逆に、皆に受け入れられているのかなという気もしています」と語ると、監督からは「アスランだね……。君はアスランだ」とコメントがあり、会場からは拍手が巻き起こった。

続いて下野さんからは「能力の高い人（コーディネイター）とそうでない人（ナチュラル）という区別はあるんですけど、すべからく皆、何かしらの長所と短所あって。それぞれのキャラクターに人間臭さがあることで、ファンの人たちも色んなキャラの中から好きなキャラを見つけられるのかな、と思います」とキャラクターの魅力を語る。さらに「誰がオルフェのことを嫌おうとも、僕だけはオルフェを愛してあげようと思っています（笑）」とコメントすると、福田監督からも「僕はオルフェも大好きです。今日だって香水はオルフェのものをつけてきました」と揃ってオルフェ愛を語った。

また、福山さんは「『ガンダムSEEDシリーズ』ってエンターテイメントとしての器が大きいなと感じました。シリアスな部分や人間ドラマ、愛情や憎愛なども描かれているんですが、その中でも『面白い』と思える部分がふんだんに表現されていて、その懐の深さが印象的でした」と話した。

ここでスクリーンには、全国のファンから到着したコメントがハロ型にデザインされた特別ビジュアル「メッセージハロ」7種類が投影された。
「感想はこうやって書くんだぁーーーーっ！」というシンのセリフを思わせるコメントには、登壇者一同からも笑いが。さらに「人生で一番劇場で見た映画になりました。最終週まで楽しみたいです」というメッセージを見つけた石田さんからは「貴方のお陰で47億という数字までこれました」と、何度も劇場に足を運んでくれたファンへの感謝を述べた。
また、Xでの感想投稿キャンペーンの際に公開されたスペシャルムービーについて、保志さんは「本番さながらにやりました。」「石田さんには残念ながら当たりませんでした、今回も（笑）」と冗談交じりに振り返り、会場を沸かせた。

続いてMCより「みなさんにとって『ガンダムSEEDシリーズ』はどういった存在ですか？」という質問も。
石田さんは「僕にとって『ガンダムSEEDシリーズ』はとても色んなことを学ばせていただいた作品です。そういう作品に出会えたのは本当にラッキーだったなと思います」と話すと、福田監督からは「（石田さんのコメントは）締まりますね、流石アスランだと思います」とコメントも。「相変わらず固いですね～僕は（笑）」と石田さんが返すと、福田監督も「彼がいないと『SEED』はぐちゃぐちゃになります（笑）」と返し、2人の軽快なやりとりに会場は和やかな空気に包まれた。
また、福山さんは「色々なものが報われたな、と思わせていただける作品でした。実は小学校の頃の作文に「将来の夢は科学者になってガンダムを作る」と書いたんです。今回ガンダムを作る役（アルバート）をやれたので、本当に夢が叶った瞬間でした。当時の自分に「約40年後にそうなるぞ」って伝えてあげたいですね」と感慨深く振り返った。

保志さんが「絶対まだ終わらせんよ！第2章が始まりますからね！」と今後に向けた意気込みを語ると、福田監督は「勝手に決めないでよ（笑）」とすかさずツッコミを入れつつ、「でもこの雰囲気大好きです」と話し、ともに長年「ガンダムSEEDシリーズ」を作り上げてきた監督とキャスト陣との信頼関係を伺わせる一幕もあった。

そしてイベントの最後には登壇者それぞれから挨拶が行われた。

下野さん「『ガンダムSEEDシリーズ』という作品に関わらせていただいたことはもちろんですが、オルフェという、悪役かつリーダー的な存在を演じる機会があまりなかったので、貴重な経験でした。また、劇中で“演説をする”という機会も中々ないもので、そういう経験ができたという喜びとともに、その難しさも痛感しました。『ここ下野さん頑張ったんだな～』と思いながら鑑賞していただければと思います。これからも『ガンダムSEEDシリーズ』を引き続き応援してください」

福山さん「アルバートをやらせていただいたことで、本当に色々な方に褒めていただきました。その褒め言葉のどれもが、『SEED』愛を感じられるものだったのが新鮮でした。ひとつの作品として、色んな想いが詰まったものになっているので、最後まで余すことなく楽しんでもらえたら幸いです」

石田さん「20年の時を経て映画化されたことで、『ガンダムSEEDシリーズ』として1つの到達点に達したなと思っていたんですが、『夢がかなった』という福山さんからのコメントを聞いて、これからは『SEED』を見て『ロボットを作りたい』と思って、そういった職業につくような人も出てくる時代になったんだなと思うと、鳥肌が立ちました。そんなすごい作品をリアルタイムで目にして、関われたことを自分の財産にできればと思っています」

田中さん「『SEED』でラクス・クラインを演じることになって、劇中で何曲も歌を歌わせていただいたり、『SEED DESTINY』ではミーア・キャンベルも演じさせていただいたり、色々なチャレンジを20代のときに経験させていただきました。『SEED FREEDOM』まで長い時間もありましたが、自分自身がスキルを磨いてきたこのタイミングで、これまでとは少し違うラクスを演じることができて良かったと思っています。すでに何度も見ていただいた方も、最後まで楽しんでいただければと思います」

保志さんは「フィナーレ舞台挨拶と言われると終わってしまう感じがすごいさみしくて、何を言ったらいいのか迷ってしまう部分があります。TVシリーズが終わってからも、寂しくないくらい色々な媒体でキラのセリフを演じさせていただいてたんですが、どこか『劇場版はないのか……』と穴が空いたような時間を過ごしていました。ようやくこうして戻ってこれたこと、劇場でファンの皆さんが待っていてくれたこと、想像以上に盛り上がってくれたこと、すごい嬉しく思います。でもやっぱり『終わらせんぞ！』という気持ちがあって、これから海外での公開などもあるかと思いますので、これからもまだまだ『SEED FREEDOM』の輪を広げて行きたいと思っています」とファンへの感謝と今後への期待を語りつつ、あふれる思いに「思い出したことがあって……」と話し続けると、石田さんから「まだ終わらないのかよ！（笑）」とツッコミが入る場面も。
続けて保志さんが会場に向けて「『ガンダムSEED FREEDOM』まだまだ盛り上がっていくぞー！」と呼びかけると「おーーー！」と大きな歓声があがった。

そして最後には福田監督が「本当に今回はみんなの、ファンの力があってこういった結果になりました。また何かできるといいですね」と締めくくり、大盛況のフィナーレ舞台挨拶は幕を閉じた。

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の全国規模での上映は5月23日（木）で終了となる（一部劇場を除く）。各上映回では、最後の入場者プレゼントとして「アフターカットポストカード」が配布されているほか、5月23日（木）には全国19劇場にて、発声可能応援上映も実施される。
ぜひもう一度、劇場に足を運んでみよう。

なお、7月6日（土）に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで開催される『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』シネマ・コンサートのイベントキービジュアルが、本日公開された。チケットの「ガンダムファンクラブプレミアム会員限定先行（抽選）」の申し込みは明日5月19日（日）23:59までとなっているほか、本日より「HP先行（抽選）」の申し込み受付がスタートしているので、この機会をお見逃しなく。