秋本 治さん、天野喜孝さん、大河原邦男さん、高田明美さんの4人のアーティストが豪華競演する展覧会「ラフ∞絵」が、2019年4月に東京・3331 Arts Chiyodaにて開催されることが決定した。

展覧会には、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、「ファイナルファンタジーシリーズ」、『機動戦士ガンダム』、『魔法の天使 クリィミーマミ』といった、国内はもとより海外でもファンの多い日本のマンガ、アニメ、キャラクターデザインの世界を牽引してきた4人が参加。また、実行委員長を、4人が出会ったタツノコプロでアニメ制作を担当した布川ゆうじさんが務める。

会場では、アーティストの代表作を中心に、習作として描かれたラフ絵・約800点と完成原画を紹介。作品が生み出される瞬間に迫るほか、「チェンジ・アンド・チャレンジ」と題して、それぞれの代表作を別のアーティストが描く展示も登場。大河原さんが「こち亀」を、天野さんが「ガンダム」を描くなど、展覧会ならではの企画となっている。

会期は2019年4月2日（火）から16日（火）まで。入館料は、一般2,000円、小・中学生は無料（予定）。

▲左から笹川さん、高田さん、大河原さん、天野さん、秋本さん、布川さん、平野さん。

本日12月28日（金）、メディア取材会が実施され、展覧会に参加する4人のアーティストと布川実行委員長に加え、ゲストとして声優の平野 文さんと、タツノコプロの顧問・笹川ひろしさんも登場し、展覧会開催の経緯や思いなどを語った。

開催のきっかけとなったのは、2017年12月に布川さんと4人が再会したこと。20代から30代の青春時代、タツノコプロでアニメーションの制作をともに頑張ったメンバーが集合したことから、「また一緒に何かしたい」という話になり、年長でもある布川さんが尽力し展覧会が実現。また、再会の場に同席していた平野さんが、そこで描かれた寄せ書きを持参し披露した。

タツノコプロ時代のエピソードを問われると、秋本さんは「マンガとは違う、集団作業の現場がとにかく楽しかった。仲間内で旅行に行ったのもよく覚えています」と語り、大河原さんは「ガッチャマンで、天野さんがデザインしたミイラ巨人が壊れていく中身のデザインをしたのが印象的です」と振り返る。

また、今回の展覧会について天野さんは「生まれて初めてガンダムを描きました。4人ということで、気が楽です（笑）。楽しもうと思います」と、油絵で描かれたガンダムを紹介。また、高田さんは「今日お見せするのはアニメ誌の表紙を飾った絵です。私はそもそもガッチャマンのファンだったことから始まったので、こんな機会に参加できて嬉しいです」と笑顔を見せていた。

さらに、タツノコプロで55年間活躍してきた笹川さんは、「みんながひとつになって、作品に自分の才能を注ぎ込んでテレビアニメを作ってきました。（今回の展覧会は）滅多にないチャンスだと思いますので、ぜひ来て欲しいです」と楽し気に語る。

最後に布川さんが「今は制作現場もデジタル化されていますが、ぜひ若い人にラフ絵の、生の迫力を見て欲しいです。個性の違うメンバーの作品を期待してください」と展覧会への思いを述べていた。

メディア取材会で「チェンジ・アンド・チャレンジ」としてお披露目されたのは、秋本さんの『科学忍者隊ガッチャマン』、天野さんの『機動戦士ガンダム』、大河原さんの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」。展覧会では、秋本さんの描く『装甲騎兵ボトムズ』など、各アーティスト3作品ずつ登場予定とのことなので、ぜひとも会場へ足を運んでみよう。

【開催期間】

2019年4月2日（火）～16日（火）

【休館日】

無休

【開館時間】

11:00～20:00（入館最終案内19:30まで）

【開催場所】

3331 Arts Chiyoda

（東京都千代田区外神田6-11-14）

【入館料金】

一般2,000円　小・中学生は無料（予定）

＜チェンジ・アンド・チャレンジ作品＞

秋本 治 … 科学忍者隊ガッチャマン、装甲騎兵ボトムズ、Secret

天野喜孝 … 機動戦士ガンダム、魔法の天使 クリィミーマミ、Secret

大河原邦男 … こちら葛飾区亀有公園前派出所、ファイナルファンタジーシリーズ、Secret

高田明美 … こちら葛飾区亀有公園前派出所、バンパイアハンターD、Secret