トイ・カード・グッズ

2019年10月24日 (木)

4種のフレームとガンダムヘッド型巨大メガネケースが登場!メガネメーカー「OWNDAYS」はなぜ今、『ガンダム』とコラボレートしたのか?

発表直後から話題を集めるコラボ企画についてOWNDAYSの開発チームに話を伺う

 

 

ファッショナブルなラインナップと、わかりやすい価格体系、そして購入者への丁寧なサポートシステムなどで知られ、業界でも確かな存在感を示すメガネメーカー・OWNDAYS(オンデーズ)。そのOWNDAYSが、ガンダム40周年となる2019年、『機動戦士ガンダム』とのコラボアイテム「GUNDAM×OWNDAYS Wear the GUNDAM(ガンダムオンデーズ ウェア ザ ガンダム)」を発表しました。モビルスーツをモチーフとした4種のオリジナルメガネフレームに加え、最大で6個のメガネが内部に収納できる「GUNDAM HEAD CASE(ガンダムヘッドケース)」を商品化。メガネメーカーの“本気”とガンダムへの“愛”が具現化されたこの商品の成り立ちを、OWNDAYSの開発チームに伺いました。

 

ガンダムコラボプロジェクトに参加し、今回インタビューに登場した方々

澤田慎 OWNDAYS R&D部門 プロダクトマネージャー

安間健 ブランディング プロダクトMG

重村真実(プレス)

小坂田雄(商品部)

稲田豊(商品部)

 

 

 

社長の熱意に動かされた企画

 

――今回のコラボレートですが、そもそもどのような経緯からスタートしたのでしょうか?

澤田 ガンダムシリーズとコラボレートできないか、という話は数年前から社内であがっていました。その中で、創通(ガンダムの商品化権を持つ広告代理店)様にいくつか企画を提案していて、今回のアイテムも企画案のひとつでしたね。

 

――今回のアイテム以外にも企画があったんですね。

澤田 はい。どの企画案もなかなか良い反応をいただいたのですが、一番おもしろいと思っていただけたのが、ガンダムヘッドをメガネケースとして立体化する今回の案でした。弊社はメガネメーカーですので、メガネのサイズに留まりがちなところを、それではインパクトがないだろうということで、良い意味で期待を裏切る大型の商品を提案しました。それがちょうど2年前、2017年でした。

 

――なるほど。

澤田 創通様からは、何もないタイミングで出すよりも、2年後の40周年のタイミングはどうでしょうかと逆に提案いただいた形でしたね。

 

――複数の企画を出せたということは、社内にはガンダム好きの方がかなりいらっしゃるのでしょうか?

安間 そうですね、社内にガンダム好きはいるのですが、最初は本当に、私と澤田のふたりだけで進めていました。

重村 このふたりのところにガンダム好きが集まって、最終的にガンダムのプロジェクトチームができました。チームの人たちは、仕事中にも揃って『ガンダム』の映像を見ていましたね(笑)。

澤田 (笑)。そもそも、ガンダムヘッドを作ろうというのは、弊社社長の田中(修治)が、「例えば、ガンダムの目の部分を取り外して、そのままメガネとしてかけられると面白いのでは?」という大胆なアイディアからはじまったんです(笑)。田中も世代としては「ファーストガンダム」のど真ん中なので、この企画はすごく気にかけていましたね。

安間 最初にガンダムヘッドのサンプルが届いたときも、もう童心に戻ったかぐらいのテンションだったのを覚えています。

澤田 会社ですれ違うたびに「ガンダム、どうなってるの?」と聞いてきたくらいだったので(笑)。

 

GUNDAM HEAD CASE

品番:CASE 78-2

価格:39,980(税抜)

予約開始日:2019年10月24日(木)

※準備数に達し次第、販売終了

発送予定日:2020年3月上旬予定

素材:ABS樹脂

海外4ヵ国以上で販売予定

 

素材はABS樹脂で、カラーリングは成型色で再現。ベースとなる白色も、立体物として違和感がないよう、ガンプラなどを参考に調整が加えられた。そのフォルム自体も、ガンプラに近しい立体的なものとなっている。

 

ガンダムヘッドケースには、収納時にカメラアイが光り、起動音が鳴るギミックも。この音は、今回のためだけに録り直されたものだという。

 

 

 

 

ガンダムヘッド、実際の制作にまつわる苦労

 

――実際に制作はどのような流れで進められたのでしょうか?

澤田 当初の1年くらいはかなり試行錯誤していて、ほとんど進まなかったんです。自力で設計会社や製造メーカーを探したのですが、難航しました。ですが幸運にも、創通様を通じてガンダムヘッドを設計・製造していただくことになった原型師様や製造メーカー様をご紹介していただけたんです。その方々の助力があって、本格的に設計・開発がスタートしましたね。

 

――確かにこのガンダムヘッドのサイズ感は、メガネを制作するのとはまた勝手が違うと思うのですが、どういうところにこだわりましたか?

澤田 元々「ガンダムの目の部分がそのままメガネになる」というコンセプトだったので、人間の顔の幅に合わせて設計されています。実際に測ると、設定上の7分の1ぐらいのサイズなのですが、そのサイズを目指したのではなく、人にかけるサイズに合わせたらこの大きさになったというのが正しいですね。

 

――あくまで人間のメガネが入れられる、というのがコンセプトに。

澤田 その上で、せっかくの大きなサイズですので、入れられるだけのディテールを詰め込みました。ガンダムのファンの方も「おっ」って言っていただけるように、原型師様に頑張っていただきました。

 

――カメラアイのところだけはなく、メガネを6個収納できる仕様にしたのには何か理由はあるのでしょうか?

澤田 これは私たちのメガネに対するコンセプトやテーマも反映したものですね。今回OWNDAYSのメガネを『ガンダム』とのコラボで知った方が、次に買い替えるときにもまたOWNDAYSに行きたいと思っていただけるのが理想です。そして次に購入いただいたメガネも、ヘッドディスプレイに収納してもらいたいなと。

 

▲カメラアイの部分がメインの収納スペース。マルチブレードアンテナを上に引き上げると連動してカメラアイがせり出し、メガネを収納できるスペースが現れる。引き出したアンテナを戻すと、起動音と共にカメラアイが発光するギミックを備える。

 

 

▲側頭部のパーツを展開することで、メガネ収納スペースが現れる。また後頭部にも収納スペースが存在する。

 

 

 

 

ガンダムコラボのメガネフレームへのこだわり

 

――ガンダムヘッドのインパクトもさることながら、4種のオリジナルフレームもガンダムのモチーフを巧みに盛り込んでいますね。

小坂田 フレームの方は、弊社のブランドのひとつである「OWNDAYS SNAP」という、サングラス用レンズを脱着できるタイプのものを採用しています。今回は4色展開で、モチーフとなったモビルスーツのカラーをそれぞれに加えました。素材にもこだわっていて、メカニカルで重厚感、一体感のあるステンレススチール製にしています。

 

――4種の展開が、ガンダム、シャアザク、ザクときて、ドムを選んだ理由は何かありますか? グフに行きそうなところですが……。

澤田 それはサンライズ様にも創通様にも言われました(笑)。4色展開ということもあるのですが、メガネとして普段使いをしやすいことを考えると、暗めな紫を基調としたドムとはカラーリングの相性が良かったんです。

 

――デザイン部分でのこだわりはありますか?

小坂田 意識したのが、あまりキャラクターっぽくしないことですね。ターゲットとなる40~50代の男性が仕事中でも掛けられるようなものにしたいと考えていました。一方、家に帰れば、大きなガンダムの頭部を堪能してもらえればと(笑)。

 

――趣向を凝らしたメガネ拭きやメガネケースのデザインも、OWNDAYSさんがラフ案を出しているのでしょうか?

小坂田 そうですね。ラフ案をこちらから提案して、描き下ろしていただきました。ケースよりもメガネ拭きの方が自由度が高かったので、そこはオリジナリティを追求しています。4種別々のデザインにしたのも、『機動戦士ガンダム』コラボだからのイレギュラーな形ですね。

稲田 そうですね、普段はコスト的にもほぼやらないです。

 

――メカに絞って、キャラクターをモチーフとして扱わなかった理由はありますか?

安間 キャラクターが入ってしまうと、どうしてもアニメグッズを販売しているイメージになってしまうのが懸念ではありました。中途半端に扱っても失礼なので、モビルスーツ一本にしようという判断は、かなり最初の段階で決めましたね。本来ならば、シャア・アズナブルやアムロ・レイにメガネをかけさせるのが、メガネメーカーのプロモーションとしては王道だと思います。ですが私たちは、モノアイのシャアザクにメガネを持たせていて(笑)。

正直、かなりぶっ飛んだことをしてしまったという自覚はあるのですが、巨大なガンダムヘッドも製造したことですし、この勢いを活かそうとしましたね。

 

GUNDAM×OWNDAYS Wear the GUNDAM

価格:11,980円(税抜)※度付きレンズ代込

発売日:2019年12月13日(金)

素材:フレーム / ステンレス、前掛け / ウルテム、偏光レンズ仕様

種類:ガンダム / シャア専用ザク / ザク / ドム

▲「GUNDAMモデル GDM1001T-9S Col1 」RX-78 ガンダムをモチーフとしたモデル。地球連邦軍のメタルロゴと、内側に白を使ったトリコロール配色が特徴。さらに型式番号RX-78-2がレーザー刻印されている。

 

 

▲「CHAR ZAKUモデル GDM1001T-9S Col2」シャア専用機を示すメタルロゴ、さらに専用機をイメージした赤色が特徴。MS-06Sの型式番号がレーザー刻印されている。

 

 

▲「ZAKUモデル GDM1001T-9S Col3」ジオン公国軍のメタルロゴ、さらにグリーンを中心としたカラーリングが特徴。MS-06の型式番号がレーザー刻印されている。

 

 

▲「DOMモデル GDM1001T-9S Col4」ZAKUモデルと同じく、ジオン公国軍のメタルロゴが入り、深い紫をベースとしたカラーリングが特徴。MS-09の型式番号がレーザー刻印されている。

 

 

▲メガネ拭き、ケース共に専用のデザイン。ケースは連邦軍、ジオン軍の2種となっている。メガネ拭きに描かれたイラストは、人気イラストレーター・森下直親氏によるもの。モビルスーツがメガネを持っている姿に違和感がないのが不思議だ。

 

 

 

 

実感した『ガンダム』人気と、コラボにかけた想い

 

――40周年を迎えたガンダムとのコラボですが、プロモーションはどのように考えていますか?

重村 弊社は、もともと40~50代男性のお客様から多く支持をいただいています。『ガンダム』シリーズは、そういった方たちが子供の頃から親しまれてきたアニメーションですので、その相性の良さは感じていますね。また、弊社は海外にも店舗展開していますし、インバウンドの方も含めて、アニメーション好きのお客様に反応いただけると考えています。

 

――海外の方も取り込むことを想定されているんですね。

重村 はい。特にアジア圏の方には『ガンダム』シリーズは人気がありますし、来年はオリンピックイヤーですので、『ガンダム』とのコラボアイテムが、フラッと立ち寄った観光客の方の目を引くものになればとの思いもあります。

 

――コラボレートをいろいろ重ねていくことがOWNDAYSさんにとってもひとつのプロモーションになると思いますが、今回、『ガンダム』シリーズとのコラボレートで、40周年続くこのコンテンツの魅力を改めて実感することはありましたか?

安間 正直なところ、この取材時はまだ公開前ですので、お客様や世間からどのような反応があるのかドキドキしている状態です(笑)。ただ、内部の人と作業を進めているときも、とにかく反応が良いのは確かでした。特に今回扱った『ファースト』は、30代~50代まで、共通言語として嗜んでいるのを実感できましたね。

澤田 「君も好きなんだ?」という風に、これまで交流がなかった人とも会話が広がったりしましたね(笑)。

安間 惹かれ合うんですよね。まるでニュータイプのように(笑)。

小坂田 (笑)。ただ、チームメンバーの共通認識として、『ガンダム』とコラボできるのだから、メガネとしても妥協せずに良いものを作ろうと考えていました。それは素材だったり、全体のデザインのクオリティだったり、OWNDAYSがこれまで培ってきた良さを貫き通すことで、ファン以外の方々にも興味を持ってもらえるようになればと思っています。

――『ガンダム』ファンでなくてもかけられるスタイルやデザインを求めていったと。

小坂田 はい。キャラクターっぽくしたくないと少し前にお話しましたが、単純にデザインを見て「これいいな」と思ってもらえるフレームにしたい気持ちはありましたね。

――製品としての優秀な部分と、『ガンダム』というIPをかけ合わせて相乗効果を得ることが、今回の至上命題だったわけですね。

澤田 はい。想定外に大変だったのは、デザインやモビルスーツの選定を進めているときに、ジオン公国軍に肩入れする人が多かったことですね(笑)。

小坂田 僕はデザイン的に、連邦軍の意見も欲しいんだけどなと思っていても、ジオン派の情報だけが集まってきて(笑)。バランスが悪かったです。

澤田 それは仕方ないじゃないですか。僕たちは『ファースト』の頃からジオン軍に忠誠を誓っているんです。

澤田・安間 そうですよ、ジーク・ジオン!

 

▲左から稲田さん、小坂田さん、澤田さん、安間さん。

文・森 樹

なお、「GUNDAM HEAD CASE」は本日10月24日(木)12:00より特設ページにて予約受付がスタートした。限定生産品のため、数量に達し次第終了となるので早めに予約しよう。

 

⇒「GUNDAM HEAD CASE」予約受付ページはこちら

 

 

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