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2019年4月4日 (木)

機動戦士ガンダムF91

機動戦士ガンダムF91

【劇場】

1991年3月16日公開

ストーリー

宇宙世紀0123年、クロスボーン・バンガードの襲撃によって、新興コロニー群フロンティア・サイドの平穏は突如として破られた。そのサイドに属するフロンティアIVに暮らすシーブック・アノーは、妹のリィズや仲間たちとともにコロニーからの脱出を試みる。しかしその最中、仲間のひとりであるセシリー・フェアチャイルドがクロスボーン・バンガードに連れ去られてしまう。彼女は自分がこの争乱を引き起こしたロナ家の血縁ベラ・ロナであることを知り、苦悩する。一方、フロンティアIにたどり着いたシーブックたちは、地球連邦軍の練習艦スペースアークに身を寄せていた。そして、シーブックは母が設計に関わった新型モビルスーツ「F91」のパイロットとなり、戦いに身を投じていく。一方、セシリーもベラとして歩むほかはないと、戦う決意を固める。だが、それぞれの葛藤と戦いの裏では、クロスボーン・バンガードを率いる鉄仮面の恐るべき計画が進行しつつあった……。

スタッフ

[企画・製作]サンライズ

[製作]山浦栄二

[原案]矢立 肇

[脚本]伊東恒久、富野由悠季

[キャラクターデザイン]安彦良和

[メカニカルデザイン]大河原邦男

[美術]池田繁美

[作画監督]北原健雄、村瀬修功、小林利充

[音楽]門倉 聡

[演出]杉島邦久

[原作・監督]富野由悠季

 

 

キャスト

[シーブック・アノー]辻谷耕史

[セシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)]冬馬由美

[リィズ・アノー]池元小百合

[レズリー・アノー]寺島幹夫

[モニカ・アノー]荘司美代子

[マイッツァー・ロナ]高杉哲平

[鉄仮面(カロッゾ・ロナ)]前田昌明

[ドレル・ロナ]草尾 毅

[ザビーネ・シャル]梁田清之

 

 

キャラクター

シーブック・アノー

フロンティアIVのハイスクールに通う17歳の少年。素直で前向きな性格だが、単身で敵地に忍び込む向こう見ずな面もある。友人の死や理不尽な暴力を乗り越えながら、同級生たちの中心となって戦火の中で皆を導いた。スペースアークに合流したのちは、母モニカが設計に関わっていたことからF91のパイロットに選ばれ、機体の限界性能を発揮させるほどの才能を示した。

セシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)

シーブックたちの同級生で17歳の少女。パン屋を営むシオ・フェアチャイルドの娘として育ったが、実際はカロッゾとナディアの間に生まれたロナ家の血縁者、ベラ・ロナだった。フロンティアIV襲撃時にロナ家へと連れ戻され、コスモ・バビロニアのアイドルになることを迫られる。悩みながらもロナ家の一員として戦うことを選ぶが、シーブックとの再会を経てロナ家と決別する道を歩んでいく。

リィズ・アノー

10歳になるシーブックの妹。母モニカと離れて暮らす寂しさをおくびにも出さない気丈さと聡明さを持ち合わせている。母から教わったあやとりを覚えており、それがF91を稼動させる手がかりとなった。しかし、母が兵器開発に関わり、兄がそれに巻き込まれたことには、怒りややるせなさに似た複雑な感情を抱いていた。

レズリー・アノー

シーブックとリィズの父親で、年齢は47歳。妻モニカの研究に対する情熱を理解し、彼女に代わって家族を支えた。フロンティアIV襲撃でシーブックたちの脱出を助け、自らはコロニーに残ることとなる。

モニカ・アノー

レズリーの妻で、シーブックとリィズの母親。年齢は44歳。バイオ・コンピュータの研究を専門とする工学博士で、家庭を顧みずにF91の開発に参加していた。クロスボーン・バンガードの決起を機に子供たちと再会し、母としてシーブックの力の発現を導いた。

マイッツァー・ロナ

コスモ・バビロニア建国を理想に掲げるロナ家の当主で、ベラの祖父にあたる。年齢は69歳。地球の環境を守るためにはコスモ貴族主義に基づく統治が必要と考え、クロスボーン・バンガードの決起による変革を志した。

鉄仮面(カロッゾ・ロナ)

クロスボーン・バンガードの司令官を務める仮面の男で、ベラ(セシリー)の父親カロッゾを名乗る。マイッツァーの理想を実現するためと称し、仮面をかぶって強化人間となった。しかし、コスモ・バビロニア建国戦争の陰で極秘裏に「ラフレシア・プロジェクト」を推進し、機械による人類の粛清を目論んだ。

ドレル・ロナ

クロスボーン・バンガードのドレル大隊を率いるロナ家の長男で、ベラの異母兄弟にあたる。年齢は18歳。実力をもって人の上に立つことを目指し、トップエースであるザビーネにライバル心を燃やす。

ザビーネ・シャル

クロスボーン・バンガードの最精鋭「黒の戦隊(ブラックバンガード)」を率いる中尉。年齢は24歳。マイッツァーのコスモ貴族主義に同調しながらも、鉄仮面の行動に疑念を抱き、ベラの目付け役についた際には彼女に考えの一端を明かした。

メカニック

F91 ガンダムF91

サナリィによって開発された地球連邦軍の小型モビルスーツ。ビーム・シールドやヴェスバーといった最先端の技術が導入された機体で、クロスボーン・バンガードのモビルスーツを凌駕する性能を有する。また、搭載されたバイオ・コンピュータはパイロットの能力が対応可能な場合にのみ、最大稼動モードを起動させる。

RGM-109 ヘビーガン

地球連邦軍が制式採用したアナハイム・エレクトロニクス社製の汎用主力モビルスーツ。ジェガンをダウンサイジング化した小型モビルスーツで、操縦性には優れているものの、クロスボーン・バンガードの機体に比べると性能は劣っている。

F71 G・キャノン

F91と同じ小型モビルスーツ開発計画に基づく、アナハイム・エレクトロニクス社製の地球連邦軍小型モビルスーツ。背部に4連マシン・キャノンを装備して支援機として運用されるケースが多かったが、兵装換装による汎用性も有していた。

RGM-89J ジェガン ノーマルタイプ

宇宙世紀0120年代初頭に地球連邦軍が主力としていた汎用モビルスーツ。ジェガンをマイナーチェンジした機体で総合性能の向上を実現しているが、小型モビルスーツとの性能差は歴然であった。また、高機動化を図ったAタイプ、ミサイル・ランチャーなどを増設して攻撃力を増強したBタイプなども運用されていた。

RXR-44 ガンタンクR-44

地球連邦軍の小型モビルスーツ開発計画に沿って開発されたと言われる試作可変モビルスーツで、タンク形態への変形機構を備える。フロンティアIVのロイ戦争博物館に展示されていたが、クロスボーン・バンガードの襲撃でシーブックたちが逃走に用いた。

XM-01 デナン・ゾン

クロスボーン・バンガードが独自に開発した小型モビルスーツで、デナン・タイプと呼ばれる系列機の最初の機体。ビーム・シールドを装備し、ショット・ランサーによる高い近接戦闘能力と優れた機動性を特徴とする。

XM-02 デナン・ゲー

デナン・タイプに属するクロスボーン・バンガードの汎用小型モビルスーツ。デナン・ゾンの支援と一撃離脱戦法を想定した機体で、ショット・ランサーではなくビーム・ライフルを主兵装としている。

XM-03 エビル・エス

デナン・タイプをベースに開発されたクロスボーン・バンガードの偵察用小型モビルスーツ。遠隔操作の偵察ポッドによる優れた情報収集能力を誇り、少数での強行偵察を可能とするだけの戦闘力も付与されている。

XM-04 ベルガ・ダラス

指揮官用として開発されたクロスボーン・バンガードの小型モビルスーツ。ベルガ・タイプに属し、系列機でもっとも初期に開発された機体。シェルフ・ノズルと呼ばれる可動式スラスターによる柔軟な機動性と、格闘戦性能を重視した兵装が特徴。

XM-05 ベルガ・ギロス

クロスボーン・バンガードの指揮官用小型モビルスーツで、ベルガ・タイプの後発機にあたる。シェルフ・ノズルの増設やショット・ランサーのオプション化によって、ベルガ・ダラスを上回る性能を獲得している。

XM-06 ダギ・イルス

ベルガ・ダラスをベースに開発された、クロスボーン・バンガードの指揮官用偵察モビルスーツ。一般的な機体の5~6倍に相当すると言われる優れた情報処理能力と、汎用機としてのバランスの取れた性能を兼ね備えている。

XM-07 ビギナ・ギナ

クロスボーン・バンガードの高級士官用に開発された試作小型モビルスーツ。ベルガ・タイプを原型とし、シェルフ・ノズルを発展させたフィン・ノズルによる高い機動性を誇る。また、武装はビーム・ライフルなどの汎用性を重視したものを装備している。

XMA-01 ラフレシア

ラフレシア・プロジェクトの一環で開発された大型モビルアーマーで、その機体名称通り花のような形状が特徴。脳波コントロールで制御される強化人間専用機であり、無数の武装を同時に運用することで圧倒的な火力を発揮する。

作品解説

『機動戦士ガンダム』の映画化10周年を記念して製作された劇場用作品。『逆襲のシャア』から30年が経過した宇宙世紀を舞台に、キャラクターを一新して物語が描かれている。また、従来の作品でテーマのひとつになっていたニュータイプの表現は抑えられ、家族関係を主題のひとつとしている。一方で、殺人兵器バグによる大量殺戮を残酷なまでに直接的に描写することで、生命の重さを訴えかけている。なお、本作に登場するモビルスーツは小型化が進められたという設定で、従来のものとは一線を画すデザインとなった。

 

 

世界観

「シャアの反乱」の終結によって地球圏は平穏を得たが、敵対勢力がなくなった地球連邦政府は30年の間に腐敗の一途を辿っていた。連邦政府は一般人を地球から締め出す一方で、政府高官は既得権を独占して地球に住む状態が当然のものとなっていたのである。これを憂えたマイッツァー・ロナは、ブッホ・コンツェルン総帥としての地位を利用して政界に親族を送り込み、同時にクロスボーン・バンガードを組織して決起の準備を進めた。そして、宇宙世紀0123年、フロンティア・サイドへの侵攻を皮切りにコスモ・バビロニア建国へと動き出したのだった。

 

 

クロスボーン・バンガード

ブッホ・コンツェルンの職業訓練機関として設立された組織で、ロナ家の私設軍隊に発展していった。コンツェルン傘下の企業が独自開発した兵器を運用し、高い練度と士気によって地球連邦軍を圧倒した。

コスモ・バビロニア

フロンティアIVを制圧したクロスボーン・バンガードが建国を宣言した独立国家。コスモ貴族主義に基づく統治と地球連邦政府に対抗する新体制を標榜し、地球連邦の打倒を民衆に訴えた。

コスモ貴族主義

「noblesse oblige(高い身分に伴う義務)」という概念に源流を求める、マイッツァー・ロナの思想。人権の平等を謳いながらも、人には指導者たる資格を持つ者とそれを持たない者が存在すると説き、能力のある者(=貴族)が人民を統治してその責任を全うすべきとした。

ラフレシア・プロジェクト

鉄仮面が発案、推進した人類虐殺計画。「機械による無作為の粛清」を根幹とし、対人感応殺傷兵器バグとラフレシアによって、地球圏を疲弊させる余剰人口の削減を図ろうとしていた。

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