「Q．ガンダムフロント東京「ガンダムサイエンス展」8/1開始！ガンダムで科学者といえば？」はイオリア・シュヘンベルグ（00）が1位！【2013年7月29日～2013年8月4日】

Q．ガンダムフロント東京「ガンダムサイエンス展」8/1開始！ガンダムで科学者といえば？」はイオリア・シュヘンベルグ（00）が1位！
　夏休みといえば、科学好きな子供たちは大忙しだ。夏休みの自由研究の課題対策や将来の研究者を育てようとさまざまな催し物が行われている。これらの楽しいイベントを通して、将来の有望な科学者が育ってくれると嬉しい。特に今年はアニメ、特撮関係の展示が多いように感じる。われらがガンダムフロント東京でも8月1日から「ガンダムサイエンス展」が行われている。30年以上前に未来の科学技術を想像して、アニメ作品に盛り込んだ設定が、一部ではあるが現実のものとなりつつあるという状況をかいま見ることができる興味深い展示となっている。ということで、SF設定考証にこだわるガンダム作品に登場した科学者の知名度を調査してみた。

が半数近くの支持を得た。太陽光発電システムの基礎理論を提唱し、太陽炉といわれる「GNドライヴ」の基礎理論を確立させた。これが、当時の技術力を凌駕した『ガンダム00』のガンダム達の動力源となる。そして「武力による戦争の根絶」を掲げた戦いが始まった。では、果たしてイオリアが「GNドライヴ」を作らなければガンダムも出現せず、争いは少なくて済んだのだろうか。いや、ガンダムのおかげで、争う期間も被害も少なくて済んだのだ。イオリアは無益な戦争を止めて、外宇宙に歩み出すべき人類の意志統一を、もっとも効率よく行おうとしていたからだ。人類の未来のことを考え、実行した科学者であった。

が4分の1以上の支持を得た。『機動戦士ガンダム』でもっとも重要な「ミノフスキー粒子」の存在を仮説し、発見したとされる設定のキャラクターだ。最初はモビルスーツ（MS）同士の接近戦を実現するために考えられたレーダー妨害用の粒子だったが、架空の粒子であることから、さまざまな設定が増えていく。ホワイトベースが浮くのも、Iフィールドというビームバリアも、メガ粒子砲も、そしてMSの熱核反応炉（核融合炉）にも使われていたことになった。ミノフスキー物理学という学問も設定され、ガンダム検定に出そうな最重要人物である。

　ミノフスキーはイオリアと違って、映像では顔が明らかになっていない。その分、イオリアとの支持率の差がついたのだろう。そろそろ科学者も顔が見える研究者に注目が集まるようになってきたのではないだろうか。「ガンダムサイエンス展」では『機動戦士ガンダム』の脚本・設定の松崎健一氏が写真付で解説している。千葉工業大学未来ロボット技術研究センター（fuRo）所長の古田貴之博士や核融合科学研究所所長の小森彰夫博士なども顔写真付で現場の最前線の様子がパネル展示されている。最近、生産者の顔つきの野菜が売られているが、科学の世界でも持論を展開するにあたって、名前や顔を出した方がより信頼できるし、親しみやすいと思う。特に松崎さんの展示は数が多く、貴重なお話が多く掲載されている。「例えばコロニーの外壁では常時、一基あたり百機以上の無人機が外壁に張り付き、保守点検を行っているということはあまり知られていない」など、なかなかレアな情報を知ることができた。「ガンダムサイエンス展」を見て、暑い夏の夜長に科学を考えるのもいい気がする。