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2019年1月16日 (水)

ガンダムファッションチェック第6回「ガンダムW編②」服のチョイスでわかるキャラクターの性格!

第6回「ガンダムW編②」

【目次】

第5回「ガンダムW編①」ガンダムWのファッションデザイン

⇒第6回「ガンダムW編②」服のチョイスでわかるキャラクターの性格

第7回「ガンダムW編③」ガンダムWで好きな衣裳デザイン

第8回「ガンダムW編④」明日から使えるガンダムWコーデ

 

 


②服のチョイスでわかるキャラクターの性格

― 動機や理由があっての服選び ―

 

どうしても注目してしまうのが、主人公のヒイロです。“タンクトップ”に“スパッツ”という奇抜なファッションは、当時も今も「そこまで機能を優先するのか」と衝撃を受けます(笑)。タンクトップはマッチョな方が好むタイトなものではなく、緩いルーズフィットなもので、これをスパッツに“イン”する着こなしは本当に難易度が高い。ですが、これを楽々とこなしてしまうヒイロはさすがです。

しかし、ヒイロは、任務次第で服装をコロコロ変える一面もあります。任務とあらば、学園の制服もフェンシングの防具も、似合ってしまう。ファッションに無頓着でありながら、何でも着こなせるのは、ヒイロ自身がカッコイイからだと思います。

デュオ・マックスウェルは、破壊工作のエージェント然とした黒い上下で、膝から下がタイトに絞られたニッカポッカのようなファッションが特徴です。作業服のイメージと忍者のような機能性を併せ持つようなデザインですが、マオカラーのような立った襟元が、オシャレなワンポイントでもありますね。袖をまくった着こなしも含め、どのような場面でも自分らしさを忘れないデュオならではのファッションです。

 

カトル・ラバーバ・ウィナーは、お坊ちゃんらしく清潔感のあるシンプルなファッションです。ピンク色のシャツに、ベスト、チノパンというコーディネートは、現実世界でも成立するファッションです。ベストは、今の流行から外れるかもしれませんが、少しの工夫で“すぐに着こなせるファッション”としては、カトルが一番良いと思います。

トロワ・バートンは、“特徴がない”のが特徴です。本人の実名も不明ですから、自分を持たないトロワのファッションは、特徴のないシンプルなものになってしまいます。モノトーンで印象に残らない色を選び、人形のように服に合わせて自分を変えられる。トロワは、スパイとしては非常に優秀で、そういう側面がファッションとしても強調されているのだと思います。

 

中でも、五飛は中華系の民族衣装をベースにしたファッションで、民族性を感じることができる衣裳デザインとなっています。

それをいちばん感じるのは、ハイウェストでゆったりしたパンツに腰帯を使っている点。「戦い」に強いこだわりを持っている五飛ですから、ファッションにも独自の背景やこだわりを持たせていることがよくわかります。

特に、私が興味深かったのは、ゼクスの衣裳の変化です。

サンライズさんとの打合せで教えていただいたのですが、シャア・アズナブルの遍歴を追っているというのです。ゼクスは、仮面のエースパイロットとして登場し、仮面を外してヒイロたちと似た立場になった後、ピースクラフト家の当主として担ぎ出されます。赤い彗星に始まって、クワトロ・バジーナ、ネオ・ジオン総帥となったシャアの流れと一致するようです。

ゼクスは、その変化に伴ってファッションを変えていますが、注目すべき点はTシャツスタイルの時。Tシャツの袖を肩までまくり上げているところ。Tシャツの袖をまくるのは、90年代初頭頃まではよく見られましたね。そして、これがクワトロ大尉の制服と似ており、本当によくできているなと感心しました。

 

次回、第7回「ガンダムW編③」ガンダムWで好きな衣裳デザインは、1月23日(水)更新予定!お楽しみに!

 

 


三浦 玄

スタイリスト。数々のドラマ、映画、舞台、写真集など幅広いジャンルで活躍中。

1983年生まれ、群馬県出身。主な仕事に、「仮面ライダー鎧武/ガイム」や「仮面ライダードライブ」、「スモーキング」、「ハゲタカ」など。

大のガンダムファンで特に好きな作品は『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』。

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