2013年2月27日 (水)
ガンダムのお約束 ~その45~『オールレンジ攻撃機(その1)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第45回!
ガンダム界のユメナマコと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第45回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その45~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえばモビルスーツ(MS)ですが、中でもあらゆるところから一斉に攻撃することができるという、まさに最強っぽい(!?)モビルスーツがオールレンジ攻撃機! なんですね。
というわけで第45回目は攻守最強ともいうべきすごいヤツ「オールレンジ攻撃機」(その1)をご紹介していきたいと思います~!
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ガンダムのオールレンジ攻撃機は、攻撃に死角がないのがお約束!?
オールレンジ攻撃機とは、一般的には遠隔で誘導・操作する複数の攻撃端末(ファンネルなど)からビームやミサイルなどを射出して全方向的な攻撃を可能にするという、敵に対して死角を作らずに戦うことのできる機体です。
つまり、電磁波で熱を加える電子レンジとは違って、通常のレンジでは調理が難しいローストビーフやタンドリーチキン、そして油を使わないヘルシーな揚げ物まで上手に作れてしまうという最新の技術を導入した家電のような(?)かんじなんでしょうか?(←一部に大きな勘違いが混じっている気が……)
とにかく、この全方位から攻めてくる、というオールレンジ攻撃機に狙われたら最後、マジで逃げ道なし! で敵はいきなり本格派のローストビーフやタンドリーチキンのように(!?)おいしくやっつけられてしまうこと間違いなしです。
しかし、本格的なお料理を作るのにはやはり大変な熟練が必要なのと一緒で(←オールレンジ攻撃機で調理をするのは大変難しいと思われます)、なにしろ敵に対して全方位的な攻撃をするわけですから、その操縦には単なる操縦技術以上の相当な技量と腕前を要求されることになります。そしてパイロットは特殊な脳波を利用したサイコミュやフラッシュシステムなどの特別なシステムを使いこなせる能力(脳力?)がなくてはいけないみたいです。まあようするに誰でも簡単に乗れるわけじゃないということですね。
そんなわかりやすようでいて、いざ説明しようとすると意外に難しかったりする(!?)オールレンジ攻撃機の中から、映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場した2機体についてお話しします。
■νガンダム(『 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)
最初に紹介するのはνガンダム(RX-93 全高:24.2m、本体重量:27.9t)です。一見小文字の「v」みたいに見えますけど「ブイ」じゃないんですよ。ギリシャ文字で「ニュー」と読むんですね。せっかくなんでせーのでニュー~~~って言ってみましょう!(←ちょっと楽しいかも)さあ、これでまた一つ賢くなりましたね!
νガンダムは地球連邦軍の外郭新興部隊であるロンド・ベルのMS部隊隊長のアムロ・レイ(もちろん、『機動戦士ガンダム』の主人公、アムロです……いや~すっかり出世して見違えるようになっちゃって、おばちゃんホンマびっくりしたわ~!)が自ら基礎設計し、ゆりかごから墓場までならぬスプーンから宇宙戦艦までなんでも作る軍産複合企業のアナハイム・エレクトロニクス社が製作期間なんと三ヶ月(!)という短期で完成させた優秀な機体です。
A.E社製ガンダムはγ(ガンマ)から始まりますが、その11番目の開発コードであるνを機体名に持つこのガンダムは、同社が歴代のガンダム作りで長い間培ってきたMS技術とデータを積極的に利用して、各部の多くを効率よくユニット化。さらに短期間での完成を目指すために地球連邦軍の規格部品を多く流用するなどして作られたんですが、その結果、なんと最強クラスのMSでありながら実用兵器としての運用と信頼性も兼ね備えている、というとってもバランスの良い機体に仕上がったんですね~。
オールレンジ攻撃兵器としては、パイロットの脳波によって機械を思考制御するサイコミュシステムによって遠隔操作を行う板状の武器、フィン・ファンネルを左背面に6基装備し、攻撃時にはこれを射出してビーム攻撃を仕掛けます。
νガンダムはサイコ・フレーム(サイコミュの基礎機能を持つチップを金属の中に粒子レベルで練りこんだ(?)部材)を採用した機体でもあり、ニュータイプであるアムロの思念はもとより、地球圏の人々の想いと共鳴した際には、小惑星(アクシズ)の落下を一気に押し戻すほどの奇跡的なパワー(サイコ・フィールド)を発現しました。ちなみにこのサイコフレームの技術は、アムロと同等の機体で真正面から戦いたい! というシャアのたっての希望で彼から意図的にリークされてた技術だったりするんですよ~(←シャア、意外とイイ奴かも、というかやっぱり悪い奴かも……)。
■サザビー(『 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)
アムロ・レイの搭乗機を紹介したら、そのライバルである新生ネオ・ジオン総帥、シャア・アズナブルが搭乗するMS(←相変わらず3倍速くて真っ赤みたいです)のサザビー(MSN-04 全高:25.6m、本体重量:30.5t)を紹介しないわけにはいきません! この機体は旧ネオ・ジオンの技術者が設計したそれまでのジオン系MSの集大成といえる存在ですが、実機の製造に関わる施設が不十分であったために新生ネオ・ジオン軍内ではなく、ガンダムの製造と同じアナハイム・エレクトロニクス社が開発を請け負ってグラナダ工廠で製造されました(←ややこしいですね)。
サザビーは一介のジオン軍将校ではなく、新生ネオ・ジオン軍のトップであるシャアさんがお乗りになるMSということで、サイコ・フレームに加えて破壊されにくい重装甲と多彩な武装を有し、防御力と火力に優れた高い基本性能&運動性能も優秀という、これで黒く塗ったりしたら全国の中2男子がズルい~! と思わず叫びたくなるほどに強~い機体になってます。もちろんフロントには本名(キャスバル・ダイクン)のイニシャルをオシャレ(?)にアレンジしたマーキングも入っているという念の入れ方です(←何の?)。
サザビーは背面の2つのコンテナにオールレンジ攻撃兵器としてファンネルを3基ずつ、合計6基格納しています。そしてシャアさんのこだわり(?)もあって、ファンネルの色も真っ赤です。
こちらのファンネル本体はνガンダムの板状のフィン・ファンネルとは違って未使用時には円筒形になってますね。ファンネルは本体から射出、分離されるとカバーが四方に開き、ビーム砲が伸長して攻撃態勢に入ります。しかも従来のファンネルと比較してビームの威力も稼働時間も大幅アップ! 『機動戦士ガンダム』でフルボッコにされた時とはすべての面で違います! アムロの乗ったνガンダムなんかには全然負ける気がしねーです(←おっと、フラグを立ててしまいました)。
νガンダムと同じく、ファンネルの制御にはサイコミュを用いるんですが、ここまでこ狡い兵器はこれまた(コズルイくらいに)優秀なシャアさんぐらいでないと立派に使いこなせないということです(←きっと悪い奴専用MSなんです!)。
ところでνガンダムのフィン・ファンネルとサザビーのファンネルですが、見た目の違いもさることながら、射出時にシャアさんは「ファンネル」と口に出します。が、アムロは「フィン・ファンネル」と言わずに射出させています。このあたりがシャアとアムロの持ってるニュータイプ能力(?)の違い? なのかもしれませんね(あくまで想像ですが……)。
というわけで、以上、「オールレンジ攻撃機」(その1)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のユメナマコと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第45回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その45~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえばモビルスーツ(MS)ですが、中でもあらゆるところから一斉に攻撃することができるという、まさに最強っぽい(!?)モビルスーツがオールレンジ攻撃機! なんですね。
というわけで第45回目は攻守最強ともいうべきすごいヤツ「オールレンジ攻撃機」(その1)をご紹介していきたいと思います~!
ガンダムのオールレンジ攻撃機は、攻撃に死角がないのがお約束!?
オールレンジ攻撃機とは、一般的には遠隔で誘導・操作する複数の攻撃端末(ファンネルなど)からビームやミサイルなどを射出して全方向的な攻撃を可能にするという、敵に対して死角を作らずに戦うことのできる機体です。
つまり、電磁波で熱を加える電子レンジとは違って、通常のレンジでは調理が難しいローストビーフやタンドリーチキン、そして油を使わないヘルシーな揚げ物まで上手に作れてしまうという最新の技術を導入した家電のような(?)かんじなんでしょうか?(←一部に大きな勘違いが混じっている気が……)
とにかく、この全方位から攻めてくる、というオールレンジ攻撃機に狙われたら最後、マジで逃げ道なし! で敵はいきなり本格派のローストビーフやタンドリーチキンのように(!?)おいしくやっつけられてしまうこと間違いなしです。
しかし、本格的なお料理を作るのにはやはり大変な熟練が必要なのと一緒で(←オールレンジ攻撃機で調理をするのは大変難しいと思われます)、なにしろ敵に対して全方位的な攻撃をするわけですから、その操縦には単なる操縦技術以上の相当な技量と腕前を要求されることになります。そしてパイロットは特殊な脳波を利用したサイコミュやフラッシュシステムなどの特別なシステムを使いこなせる能力(脳力?)がなくてはいけないみたいです。まあようするに誰でも簡単に乗れるわけじゃないということですね。
そんなわかりやすようでいて、いざ説明しようとすると意外に難しかったりする(!?)オールレンジ攻撃機の中から、映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場した2機体についてお話しします。
■νガンダム(『 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)
最初に紹介するのはνガンダム(RX-93 全高:24.2m、本体重量:27.9t)です。一見小文字の「v」みたいに見えますけど「ブイ」じゃないんですよ。ギリシャ文字で「ニュー」と読むんですね。せっかくなんでせーのでニュー~~~って言ってみましょう!(←ちょっと楽しいかも)さあ、これでまた一つ賢くなりましたね!
νガンダムは地球連邦軍の外郭新興部隊であるロンド・ベルのMS部隊隊長のアムロ・レイ(もちろん、『機動戦士ガンダム』の主人公、アムロです……いや~すっかり出世して見違えるようになっちゃって、おばちゃんホンマびっくりしたわ~!)が自ら基礎設計し、ゆりかごから墓場までならぬスプーンから宇宙戦艦までなんでも作る軍産複合企業のアナハイム・エレクトロニクス社が製作期間なんと三ヶ月(!)という短期で完成させた優秀な機体です。
A.E社製ガンダムはγ(ガンマ)から始まりますが、その11番目の開発コードであるνを機体名に持つこのガンダムは、同社が歴代のガンダム作りで長い間培ってきたMS技術とデータを積極的に利用して、各部の多くを効率よくユニット化。さらに短期間での完成を目指すために地球連邦軍の規格部品を多く流用するなどして作られたんですが、その結果、なんと最強クラスのMSでありながら実用兵器としての運用と信頼性も兼ね備えている、というとってもバランスの良い機体に仕上がったんですね~。
オールレンジ攻撃兵器としては、パイロットの脳波によって機械を思考制御するサイコミュシステムによって遠隔操作を行う板状の武器、フィン・ファンネルを左背面に6基装備し、攻撃時にはこれを射出してビーム攻撃を仕掛けます。
νガンダムはサイコ・フレーム(サイコミュの基礎機能を持つチップを金属の中に粒子レベルで練りこんだ(?)部材)を採用した機体でもあり、ニュータイプであるアムロの思念はもとより、地球圏の人々の想いと共鳴した際には、小惑星(アクシズ)の落下を一気に押し戻すほどの奇跡的なパワー(サイコ・フィールド)を発現しました。ちなみにこのサイコフレームの技術は、アムロと同等の機体で真正面から戦いたい! というシャアのたっての希望で彼から意図的にリークされてた技術だったりするんですよ~(←シャア、意外とイイ奴かも、というかやっぱり悪い奴かも……)。
■サザビー(『 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)
アムロ・レイの搭乗機を紹介したら、そのライバルである新生ネオ・ジオン総帥、シャア・アズナブルが搭乗するMS(←相変わらず3倍速くて真っ赤みたいです)のサザビー(MSN-04 全高:25.6m、本体重量:30.5t)を紹介しないわけにはいきません! この機体は旧ネオ・ジオンの技術者が設計したそれまでのジオン系MSの集大成といえる存在ですが、実機の製造に関わる施設が不十分であったために新生ネオ・ジオン軍内ではなく、ガンダムの製造と同じアナハイム・エレクトロニクス社が開発を請け負ってグラナダ工廠で製造されました(←ややこしいですね)。
サザビーは一介のジオン軍将校ではなく、新生ネオ・ジオン軍のトップであるシャアさんがお乗りになるMSということで、サイコ・フレームに加えて破壊されにくい重装甲と多彩な武装を有し、防御力と火力に優れた高い基本性能&運動性能も優秀という、これで黒く塗ったりしたら全国の中2男子がズルい~! と思わず叫びたくなるほどに強~い機体になってます。もちろんフロントには本名(キャスバル・ダイクン)のイニシャルをオシャレ(?)にアレンジしたマーキングも入っているという念の入れ方です(←何の?)。
サザビーは背面の2つのコンテナにオールレンジ攻撃兵器としてファンネルを3基ずつ、合計6基格納しています。そしてシャアさんのこだわり(?)もあって、ファンネルの色も真っ赤です。
こちらのファンネル本体はνガンダムの板状のフィン・ファンネルとは違って未使用時には円筒形になってますね。ファンネルは本体から射出、分離されるとカバーが四方に開き、ビーム砲が伸長して攻撃態勢に入ります。しかも従来のファンネルと比較してビームの威力も稼働時間も大幅アップ! 『機動戦士ガンダム』でフルボッコにされた時とはすべての面で違います! アムロの乗ったνガンダムなんかには全然負ける気がしねーです(←おっと、フラグを立ててしまいました)。
νガンダムと同じく、ファンネルの制御にはサイコミュを用いるんですが、ここまでこ狡い兵器はこれまた(コズルイくらいに)優秀なシャアさんぐらいでないと立派に使いこなせないということです(←きっと悪い奴専用MSなんです!)。
ところでνガンダムのフィン・ファンネルとサザビーのファンネルですが、見た目の違いもさることながら、射出時にシャアさんは「ファンネル」と口に出します。が、アムロは「フィン・ファンネル」と言わずに射出させています。このあたりがシャアとアムロの持ってるニュータイプ能力(?)の違い? なのかもしれませんね(あくまで想像ですが……)。
というわけで、以上、「オールレンジ攻撃機」(その1)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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