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2019年4月4日 (木)

機動戦士Vガンダム

機動戦士Vガンダム

【TV】全51話

1993年4月2日~1994年3月25日放送

 

ストーリー

宇宙世紀0153年、地球のポイント・カサレリアに暮らす少年ウッソ・エヴィンは、ザンスカール帝国軍のべスパとリガ・ミリティアの戦闘に巻き込まれる。その戦いでべスパのクロノクル・アシャーが乗るMSを強奪したウッソは、成り行きからリガ・ミリティアのパイロットとなり、大人たちが作り出した戦争に呑み込まれていく。そして、ウッソの幼馴染の少女シャクティ・カリンは、戦いの中で自分がザンスカール帝国の女王の娘であることを知って思い悩む。しかし、ウッソたちの苦悩をよそに戦争は激化し、多くの命が失われていく。戦争の不条理に憤りながらもVガンダムを駆って戦うウッソと、女王の娘として自分が進むべき道を探そうとするシャクティ。ふたりはやがてリガ・ミリティアとザンスカール帝国軍の争いの中心に足を踏み入れていき、戦局に影響を与えるほどの存在となっていくのだった……。

スタッフ

[企画]サンライズ

[原作]矢立 肇、富野由悠季

[キャラクターデザイン]逢坂浩司

[メカニカルデザイン]大河原邦男、カトキハジメ、石垣純哉

[メカニカルデザイン協力]佐野浩敏

[美術監督]池田繁美

[音楽]千住 明

[総監督]富野由悠季

 

 

キャスト

[ウッソ・エヴィン]阪口大助

[シャクティ・カリン]黒田由美

[マーベット・フィンガーハット]白石文子

[オリファー・イノエ]園部啓一

[ジュンコ・ジェンコ]小林優子

[オデロ・ヘンリーク]中田雅之

[カテジナ・ルース]渡辺久美子

[クロノクル・アシャー]壇 臣幸

[マリア・ピァ・アーモニア]篠原恵美

[フォンセ・カガチ]大矢兼臣

[タシロ・ヴァゴ]中村秀利

[ファラ・グリフォン]折笠 愛

[ナレーション]中田譲治

 

 

キャラクター

ウッソ・エヴィン

ポイント・カサレリアに住む13歳の少年。戦いに巻き込まれたことを機にリガ・ミリティアに才能を見出され、ヴィクトリーガンダムのパイロットとなる。柔軟な適応力と優れた身体能力、パイロット特性の持ち主。周囲から「スペシャル」と称されてリガ・ミリティアのエースに祭り上げられながらも、子供らしい感受性を武器に戦争に向き合っていく。

シャクティ・カリン

ウッソと共にポイント・カサレリアに暮らしていた11歳の少女で、ザンスカール帝国女王マリアの実の娘。大人しく争いを嫌う性格で、当初は戦いにのめり込んでいくウッソを心配していた。その一方、頑固で無鉄砲な一面もあり、戦いを止めるためにひとりで敵地に乗り込むこともあった。

マーベット・フィンガーハット

リガ・ミリティアのカミオン隊でパイロットを務めた22歳の女性。ウッソら子供たちを戦争に巻き込むことに葛藤しながらも、保護者代わりとしてその戦いを見守った。オリファーとは恋人同士で、のちに結婚式を挙げて彼の子を身ごもることになる。

オリファー・イノエ

リガ・ミリティアの中核を成したパイロットのひとり。自ら編成したシュラク隊の隊長を務め、さらには教官としてウッソたちをパイロットとして育て上げた。マーベットとは2年越しの交際を続け、のちに結婚するに至った。

ジュンコ・ジェンコ

リガ・ミリティアのシュラク隊に所属する女性パイロット。オリファーの右腕としてシュラク隊をまとめ、隊員からは「姉さん」と慕われた。ウッソのような子供に頼らざるをえない現実を不甲斐なく思い、苛烈な戦いに自らを置いた。

オデロ・ヘンリーク

ザンスカール帝国軍の侵攻で難民となり、リガ・ミリティアに同行することになった15歳の少年。言動は粗暴だが、仲間想いで責任感が強い。当初はライバル意識からウッソと衝突することもあったが、やがて子供たちのリーダー格として行動力を発揮していく。

カテジナ・ルース

地球の特別居住区ウーイッグに暮らしていた17歳の少女。ザンスカール帝国軍の空襲で焼け出されてリガ・ミリティアに身を寄せるが、クロノクルの人質になったことを契機にザンスカール帝国軍に参加する。戦いの中でウッソへの嫌悪と偏執を募らせ、周囲を巻き込んで憎しみを広げていった。

クロノクル・アシャー

ザンスカール帝国軍中尉(のちに大尉)で年齢は20歳。女王マリアの弟という肩書きを嫌い、戦場で実績を上げるためにパイロットとなる。しかし、カテジナの影響もあって、やがては自らの立場を利用して権力を求めるようになっていく。

マリア・ピァ・アーモニア

ザンスカール帝国の女王で、年齢は29歳。シャクティの実の母親でクロノクルの姉にあたる。カガチにサイキック能力を見出されて女王として祭り上げられ、そのためにシャクティを捨てたことを悔いていた。

フォンセ・カガチ

ザンスカール帝国宰相を務める65歳の老人で、ザンスカールの実質的な指導者。女王マリアの能力とカリスマ性を利用してエンジェル・ハイロゥ作戦を推し進め、自然の摂理を踏み越えた人類の粛清を図った。

タシロ・ヴァゴ

カイラス・ギリー艦隊の司令を務めたザンスカール帝国軍大佐。カガチを追い落としてザンスカール帝国のトップに立つ野心を抱き、一時はギロチンにかけられながらも再起してさまざまな策謀を巡らせた。

ファラ・グリフォン

ザンスカール帝国軍中佐(のちに少佐)で、当初はラゲーン基地司令の地位にあった。年齢は22歳。タシロによって宇宙漂流刑に処されたことで精神に変調をきたし、「ギロチンのファラ」と恐れられるようになる。再起したタシロの懐刀として戦う一方で、ウッソに対する執着も見せた。

 

メカニック

LM312V04 ヴィクトリーガンダム

リガ・ミリティアが独自に開発した汎用可変合体モビルスーツ。コア・ファイターとトップ・リム、ボトム・リムによる合体変形機構を有し、それらを組み合わせることで高い機能性を発揮した。また、モビルスーツとしての性能にも優れ、リガ・ミリティアのシンボルとして運用された。バリエーションとして、指揮官機仕様のLM312V06 ヴィクトリーガンダム・ヘキサや、オーバーハングパックを装備したLM312V04+SD-VB03A Vダッシュガンダム、LM312V06+SD-VB03A Vダッシュガンダム・ヘキサが存在する。

LM314V21 V2ガンダム

リガ・ミリティアが開発したヴィクトリータイプの後継機で、ミノフスキー・ドライブを初めて搭載した汎用可変合体モビルスーツ。ミノフスキー・ドライブから発生する光の翼は攻撃や防御に転用することも可能で、突出した性能を誇った。強化パーツを装備することで、重武装バリエーションのLM314V23 V2バスターガンダムや、強襲戦仕様のLM314V24 V2アサルトガンダム、その双方の特性を兼ね備えたLM314V23/24 V2アサルトバスターガンダムへの換装も可能である。

LM111E02 ガンイージ

リガ・ミリティアが独自開発した主力モビルスーツ。ヴィクトリータイプとは対照的に従来の汎用モビルスーツのスタイルを踏襲した機体で、合体変形機構は採用されていない。兵装をヴィクトリータイプと共用するなど、運用性と生産性が重視されている。のちにブースターパックを装備したバリエーション、LM111E03 ガンブラスターへの換装が進められた。

ZMT-S12G シャッコー

ザンスカール帝国軍が開発した汎用試作モビルスーツ。次期主力機開発に必要なデータの収集を目的とした機体で、汎用性を重視した設計がなされている。その性能が評価されて本機を改良したZM-S22S リグ・シャッコーが制式化され、さらにリグ・シャッコーを近衛師団用にカスタムしたZM-S22G 近衛師団用リグ・シャッコーも開発された。

ZM-S08G ゾロ

ザンスカール帝国軍の地上用可変合体モビルスーツ。ビーム・ローターを初めて装備した機体で、トップ・ヘリとボトム・ターミナルに分離変形が可能。ザンスカール帝国軍の地上侵攻で威力を発揮した。また、細部に改修を施した赤いカラーリングのクロノクル専用ゾロや、頭部センサーを改良したZM-S06GC ゾロ改といったバリエーションも存在する。

ZM-S09G トムリアット

ゾロをベースに可変システムを改良したザンスカール帝国軍汎用可変モビルスーツ。分離機構を廃することで機体の脆弱性を克服しており、ゾロを超える性能と生産性を獲得している。「ピピニーデン・サーカス」と称されたアルベオ・ピピニーデン戦闘中隊が運用した。

ZM-S06S ゾロアット

ザンスカール帝国軍が最初に量産した宇宙用汎用モビルスーツ。オプションを含めた多彩な兵装と当時の地球連邦軍主力機を凌駕する基本性能を誇り、ザンスカール帝国の主力として活躍し、リガ・ミリティアでも鹵獲した機体が運用された。また、戦争後期には本機に改修を施してアインラッドの運用を可能としたZM-S06G ゾリディアが開発された。

ZM-S14S コンティオ

ゾロアットの後継機として開発されたザンスカール帝国軍の宇宙用モビルスーツ。有線誘導式のショットクローをはじめとする多彩な兵装を有し、高い戦闘力を発揮する。反面、操縦性に難を抱えており、主力にはなり得なかった。

ZM-S24G ゲドラフ

ザンスカール帝国軍の汎用モビルスーツで、アインラッドとの連携を前提に設計されている。宇宙空間と地上の両方で優れた機動性を示し、戦争後期のザンスカール帝国軍主力機として運用された。

ZMT-S29 ザンネック

ザンスカール帝国軍のサイコミュ対応型試作モビルスーツ。カイラス・ギリーの運用思想を転用した機体で、ザンネックキャノンとサイコミュ・システムをリンクした超長距離砲撃戦能力を有する。また、ザンネック・ベースと呼ばれる専用のサブ・フライト・システムが同時に開発・運用された。

ZMT-S28S ゲンガオゾ

ザンスカール帝国軍が試作したサイコミュ対応型モビルスーツで、背部に装備したマルチプルビーム・ランチャーによるオールレンジ攻撃が可能。鈴を媒介とするサイコミュ・システムを搭載し、ザンネックに続くファラ・グリフォンの乗機として猛威を振るった。

ZMT-S33S ゴトラタン

戦争末期に試作されたザンスカール帝国軍汎用モビルスーツ。メガビーム・キャノンによる長距離砲戦能力と、汎用機としての優れた白兵戦能力をあわせ持つ。エンジェル・ハイロゥ攻防戦においてカテジナ・ルースの乗機として運用され、リガ・ミリティアの主力に大きな被害を与えた。

ZMT-S34S リグ・コンティオ

コンティオを改良したザンスカール帝国軍試作モビルスーツ。ベース機の設計を継承しつつ高性能化を図った機体で、ヴァリアブルビーム・ランチャーやショットクローといった豊富な兵装による大火力を誇った。エンジェル・ハイロゥ攻防戦でクロノクル・アシャーが搭乗した。

 

作品解説

『機動戦士ガンダムΖΖ』から6年を経て制作された4作目のTVシリーズ。宇宙世紀の世界観を引き継いだ作品だが、『機動戦士ガンダムF91』の30年後を舞台に旧作との関連性を排したストーリーが展開される。また物語においては、主人公のウッソたち子供から見た戦争の悲惨さと、その子供たちに象徴される生命の力強さが対照的に描かれた。また、登場するメカニックも従来のシリーズとは一線を画し、ヴィクトリーガンダムの合体変形や特徴的なデザインの敵モビルスーツ、タイヤ付きの戦艦などが劇中で印象的に描写されている。

 

 

世界観

コスモ・バビロニア建国に関わる戦争以後、地球連邦政府の影響力は低下し、スペースコロニーは次々と自治を目指すようになっていく。さらに、独自路線を歩み始めた各コロニー間では紛争が頻発し、「宇宙戦国時代」と呼ばれる混乱期を迎えることになる。その情勢の中で勢力を伸ばしたのが、サイド2のアメリア・コロニーに興ったザンスカール帝国であった。マリア主義を掲げたガチ党が建国したザンスカール帝国は地球連邦政府からの独立を宣言し、強大な軍事力を背景に周辺コロニーを勢力下に置き、さらには地球に侵攻するに至る。一方、ギロチンを用いて反体制を締め付けるザンスカール帝国の姿勢に反発した勢力はリガ・ミリティアを結成し、反ザンスカール運動を進めていったのである。

 

 

ザンスカール帝国

マリア・ピァ・アーモニアを女王とするサイド2のコロニー国家。支配層はフォンセ・カガチを中心とするガチ党で、マリア主義とギロチンを巧みに用いた人心掌握によって急速に勢力を伸ばした。

 

リガ・ミリティア

ギリシャ語で「神聖軍事同盟」を意味する反ザンスカール帝国ゲリラ組織。ジン・ジャハナムと呼ばれるリーダーの下、民間の有志によって結成された。アナハイム・エレクトロニクス社の協力を得て独自のモビルスーツ開発を進め、戦力を拡充していった。

マリア主義

マリア・ピァ・アーモニアを中心とする母系社会の確立による平和の実現を目指す思想。恩寵の儀式と呼ばれる式典でマリアが病人を癒す奇跡を行うことで多くの信奉者を集め、ザンスカール帝国の勢力基盤の強化に利用された。

 

ポイント・カサレリア

東欧の森林地帯に作られた不法居住者の集落。「カサレリア」とは南太平洋の言葉で「こんにちは、さようなら」を意味する。

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