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2019年12月10日 (火)

富野総監督とのエピソードが満載!劇場版『G-レコ I』「行け!コア・ファイター」スタッフによる制作秘話舞台挨拶レポート

吉沢さんが当時一番怒られた出来事とは!?

▲左から吉沢俊一さん、黒崎知栄実さん、高橋哲子さん、仲 寿和さん

 

 

全国24館で絶賛上映中の劇場版『Gのレコンギスタ I』「行け!コア・ファイター」では、12月9日(月)に東京・新宿ピカデリーにて「スタッフによる制作秘話舞台挨拶」が行われた。

 

舞台挨拶には、演出を担当する吉沢俊一さん、作画の黒崎知栄実さん、アシスタントプロデューサーの仲 寿和さん、文芸制作の高橋哲子さんが登壇。まずは自己紹介からスタートし、仲さんの問いかけに答える形で舞台挨拶は進行した。

 

吉沢俊一(演出)

富野総監督の補佐をやらせて頂きました、吉沢です。総監督の要望を聞いて、各セクションへ具体的に指示する仕事をやっていました。

 

黒崎知栄実(作画)

作画をやらせていただいてます黒崎知栄実です。今日初めて劇場版『G-レコ』を見たよ、って方いますか?(客席からたくさんの手が上がるのを見て)嬉しい!それが知りたかった(笑)。今日はよろしくお願いします。

 

高橋哲子(文芸制作)

こんばんは、高橋哲子と申します。富野総監督とのお仕事では『ブレンパワード』からご一緒させていただいています。台本のチェック、言葉遣い、インタビュー記事の校正など、文字にまつわること全てを担当させていただいています。

 

仲 寿和(アシスタントプロデューサー)

アシスタントプロデューサー(AP)の仲 寿和と申します。TV版『G-レコ』を作り始めたときはデスク(※編集部注:スケジュールを中心に各セクションを管理する中間管理職)だったのですが、今はAPになっていて作っている時間の長さを感じる作品です。無事に上映できて良かったです。本日はよろしくお願いいたします。

 

 

初めのテーマは「富野総監督はどういう人か?」。

吉沢さんは「予想通りのところもありましたが、とにかく誰よりも早くスタジオに来て、誰よりも仕事をしていく。78歳になるけど、ストイックに仕事に突き進んでいく姿は非常に背中が遠いなと思います。世界で一番尊敬しています」と、演出家の先達として”富野由悠季”を語る。

黒崎さんは「容赦が無いところもあるけども、暖かい人だと思う。私が(テンションの低い声で)『おはようございます...』とか言いながらスタジオに入ると、わざわざ顔を見せて『元気出してー!』ってめっちゃ言ってくる」とエピソードを披露。また、高橋さんは「貪欲にインプットしていて、それこそ人の“3倍”勉強なさっている方。それを長年続けられているので、大変な方とお仕事させていただいていると思います」と総監督の仕事の姿勢について話していた。

 

次に吉沢さんが、実際の制作資料を踏まえて、富野総監督による修正指示を紹介。修正指示には、総監督による演出のポイントが凝縮されているという。

まず、キャピタル・アーミィの出陣式のカット。総監督からは「マニィはまだルインを受け入れるところまでいっていないので、右肩は開くように」とメモがあり、マニィの肩の寄せ方について修正が入っている。元原画ではマニィが全身で寄りかかってしまっているが、二人の関係値はそこまでいっていない、としてキャラクターの芝居が修正されている。

また、富野総監督がよく気にしているポイントとして“八の字眉”を挙げる。修正指示には「八の字はやめます。よろしく。“困っている”気分を八の字で描くのは楽ちんですよね。だからやめます」と書かれている。八の字眉は「パターン」でしかなく、芝居になっていないことから避けるようにしているという。

ビーム・サーベルについて、「斬る時だけ伸びて発振しているものなので本来は細いもので、揺れて粒子が飛び散っている」というのが総監督の持論。ただ、常にその通りに描くと殺陣が地味になるので、アニメーターの判断で太くすることはあっても良いとされている。カットシーの、定規で描かれたようなビーム・サーベルに対して、「ビームはフリーハンドで。これでブレるのが本当」と、実際に見てきたかのような修正指示が入っている。

マスク初登場シーンの黒崎さんが描いたレイアウト(作画の元になる絵)について、総監督は「これはルインじゃなくてマスクなんだ!」と修正を指示。総監督の指示を受けて、作画監督・吉田健一さんが修正した。

「初めてマスクとして出てきたシーンだからもっと胸を張って歩かせないと。背景の雲も、マスクの野心を表すようにもっとモクモクと入道雲のように」と、画作りの意図を披露していた。

さらに、TV版制作時に吉沢さんが富野総監督から「お前は小学生かー!」と一番怒られたのも“雲”であったと明かす。

総監督の「漫画のような豊かな雲に」というオーダーを読み解くことがなかなかできずにいたが、自分なりに考え抜いて「雲は同じ白でも、光線の見え方で青にも、紫にも見える(高橋「彩雲ていうんですよね」)。いろんな色の入った色彩のある雲にして欲しいと美術さんにお願いして完成しました」と、苦労を語っていた。

 

そして、仲さんが「劇場版でも随時こういう苦労があって今の形になったんですよ」とまとめ、黒崎さんにも思い出のエピソードを尋ねると、黒崎さんは、ラッシュチェック(編集部注:アニメ作りの工程のひとつで、カットごとに出来上がった映像を一本につないで確認する会)に参加した際、すみっこに隠れて体育座りで見学させてもらっていた黒崎さんを総監督が見つけて「お前はラライヤかぁー!」と叫んだエピソードを披露。会場は爆笑の渦に包まれた。

 

高橋さんは、文芸としての富野総監督との関わりについて「総監督は再編集のコンテを作る時に、元のコンテを切り貼りや消しゴムで直接編集することが多く、どこが変わったか探すのが大変」と言う。今回の劇場版『G-レコ』の作業をしていてよく見つけたのは、ケルベス・ヨーがいつのまにか増えていて、さらに顔がちょっとイケメンになっている、ということ。キャラクターへの愛情をもって描き足しているのが分かる、と総監督の作品への情熱を紹介していた。

 

踏み込んだ内容に会場が大盛り上がりとなるも、終演の時間が到来。最後に登壇者より一言ずつメッセージがあり、終始和やかなムードで進んだ制作秘話舞台挨拶は幕を下ろした。

 

吉沢俊一(演出)

富野総監督にまつわる話だったら本1冊かけるくらいのエピソードがある中、ごく一部しかお伝えできないのが残念です。今作業している第4部のコンテも結構びっくりすることになっていますが、劇場版『G-レコ』は第5部までガシガシ作っていきますので、よろしくお願いします。

 

黒崎知栄実(作画)

寒い中、また雨の中、ご来場ありがとうございました。今第3部の作業をしていますが、第1部が上映されたことで、やってきたことが目に見えて分かるようになり、さらにヤル気が沸いてきました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

高橋哲子(文芸制作)

第2部は2020年2月21日(金)に日付が決定しましたが、第1部もまだまだ上映が続きますので、足を運んでいただけると嬉しいです。

 

仲 寿和(アシスタントプロデューサー)

時間が無くて用意してたエピソードを全て紹介できずすみません。各セクション、スタッフ一丸となって総監督の望むことを実現したいと頑張っています。第5部まで引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

劇場版『Gのレコンギスタ I』「行け!コア・ファイター」は、全国24館で12月12日(木)まで上映中。上映劇場では、週替わりの入場者プレゼントが配布されるほか、内容充実のオフィシャルパンフレットやアパレルアイテムの販売も実施されている。

 

さらに、一部劇場にて12月13日(金)以降も上映延長されることが決定したほか、2020年1月10日(金)からは新たに全国18館での順次追加上映も実施される。上映の詳細は、こちらの記事をご覧ください。

 

 

(ガンダムインフォ編集部)

劇場版『Gのレコンギスタ I』「行け!コア・ファイター」上映概要

 

【上映期間】

2019年11月29日(金)~12月12日(木)[2週間限定]

 

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